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ご案内

呼吸器内科のご案内
■診療内容  当科は1995年10月に開設された当初より、地域の医院、病院の先生方との連携を重視し、日々の診療に取り組んで参りました。
特に特殊な治療をするわけではありません。また、流行に追われ目新しい薬を使うわけでもありません。確実な診断に基づいた最も標準的な、誰もが納得しうる治療をおこなうよう努めています。自分の家族が病気になったときにしてもらいたいと思える治療をする。これが我々の基本姿勢です。
■対象疾患  内科的治療を行う疾患
  • 気管支喘息
  • 慢性閉塞性肺疾患(肺気腫など)
  • び慢性肺疾患(肺線維症、過敏性肺臓炎など)
  • 慢性呼吸不全
  • 肺感染症(重症肺炎など)
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • その他(気道出血など)

 慢性閉塞性肺疾患については、吸入療法、在宅酸素療法など外来治療を主体にしていますが、症例によっては手術も施行しています。他に約2週間の入院プログラムで包括的呼吸リハビリテーションを行っております。

■施設認定 日本呼吸器学会認定施設
■診療科の特徴  近年増加している肺がんの治療は、当科の大きなテーマの一つです。この病気は手術や化学療法を始めあらゆる治療手段を用いて立ち向かうべき強敵です。当院は厚生労働省の指定する地域がん診療連携拠点病院であり、関係各科にエキスパートが揃い心強い限りです。
COPD、気管支喘息も呼吸器内科の重要な領域です。吸入指導連携を積極的に推進しています。
肺炎、特に誤嚥性肺炎については、適切な抗菌薬の選択を心がけるとともに、できる限り早期からリハビリを行い、生活の質を落とさないで早期の退院を目指しています。
 間質性肺炎も有効な治療薬のない難病です。急性増悪では非挿管の人工呼吸、集中治療で回復に努めています。

 

スタッフ紹介

スタッフ紹介
役職等 名前 資格
責任部長 野口 哲男 日本内科学会指導医
日本内科学会総合内科専門医
日本呼吸器学会指導医
日本呼吸器学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本人間ドック学会指導医
日本人間ドック学会専門医
日本医師会認定産業医
医長 高木 順平 日本内科学会認定内科医
中川 雅登 日本内科学会認定内科医
医員 上林 憲司  
担当医師
(レジデント)
平山 陽子  

 

外来担当医表

 外来担当医については、下記リンクをご参照ください。

 休診、代診のお知らせについては、下記リンクをご参照ください。

 

診療トピックス

2017年12月から、吸入薬の指導を調剤薬局でお願いし病院にFAXでfeedbackを行う「吸入指導のFAXによる病薬連携」を開始します。

以下のリンクから各デバイスの書式をダウンロードできます。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  

呼吸器ドクターNのHP

 

呼吸器の主な病気について

【COPD(慢性閉塞性肺疾患)】

 肺気腫という病名を聞いたことのある方もおられると思います。その定義としては、「明らかな線維化を伴わず肺胞壁の破壊を伴い、終末細気管支より遠位の気腔(air space)の異常、かつ永久的拡張を示す状態」となります。今ではCOPDと呼称します。
 難しい言葉を使っていますので、わかりやすく言い換えましょう。肺は、空気中から酸素を取り入れ二酸化炭素を排出するという役目を持っています。これは肺の一番末端部分にある肺胞(はいほう)というブドウのふさの表面のような部分で行われます。この大事な肺胞が何らかの理由(タバコ、遺伝、加齢などが考えられます)で破壊されると、形としては風船がのびきったように拡張してしまいます。このようなことが多数の肺胞に起こった状態が肺気腫というわけです。
 胸部X線上は肺が通常のヒトより大きく見え、心臓は膨張した肺に圧迫されて小さく見えるのが特徴です。肺は見かけ上大きく見えるのですが、実はスカスカに伸びきっているだけです。肺としては機能が十分でないので酸素の取り込みが十分にできず、患者さんは「息苦しい」と感じるわけです。安静時には正常人は肺の全能力のほんの少ししか使っていないのですが、肺気腫の患者さんは安静時でもかなりのパーセントを使わざるを得ない状況です。歩いたり階段を上ったりすると体に必要な酸素量が増えますから、肺気腫の患者さんは酸素が足りなくなり、立ち止まったり休んだりせざるを得なくなるわけです。
 病気が進行すると、心臓に負担がかかってきて最初とは逆にだんだん心臓が大きくなって、心不全の状態となってきます。こうなってくるとかなりすすんだ状態といわざるをえません。
残念ながら、肝臓と異なり肺は一度壊れてしまうと再生できないため、根本的な治療はなく、症状を緩和して肺の破壊の進行を少しでも遅くすること、ないし破壊された肺を摘出する事が現在の治療です。

〈COPDの自覚症状〉

  1. 呼吸困難--初期には動いた時のみ息が切れる感じがします。進行してくると安静時でも息苦しく感じます。
  2. 慢性の咳、喘鳴--タバコのせい、加齢のせいにして放置する人が多い。
  3. 慢性気道炎症の増悪があれば、膿性の痰(たん)が増加してきます。

〈COPDの他覚所見〉

  1. 肺の過膨脹を反映して胸郭前後径が増大し、ビール樽状になる。
  2. 胸鎖乳突筋、斜角筋などの呼吸補助筋の活動の亢進。
  3. 口すぼめ呼吸--息を吐くときに口をすぼめるようにして気道がつぶれるのを防ごうとする呼吸方法。肺気腫の人は自然にこの呼吸をするようになります。
  4. 吸気時に頚静脈が怒張する--右心不全の症状。
  5. チアノーゼー唇や爪が紫色になること(低酸素の時にみられます)。
  6. 手足のむくみ--右心不全の症状。
    4から6は、かなり重症例の症状です。

〈COPDの自覚症状〉

  1. 呼吸困難--初期には動いた時のみ息が切れる感じがします。進行してくると安静時でも息苦しく感じます。
  2. 慢性の咳、喘鳴--タバコのせい、加齢のせいにして放置する人が多い。
  3. 慢性気道炎症の増悪があれば、膿性の痰(たん)が増加してきます。

〈COPDの他覚症状〉

  1. 肺の過膨脹を反映して胸郭前後径が増大し、ビール樽状になる。
  2. 胸鎖乳突筋、斜角筋などの呼吸補助筋の活動の亢進。
  3. 口すぼめ呼吸--息を吐くときに口をすぼめるようにして気道がつぶれるのを防ごうとする呼吸方法。肺気腫の人は自然にこの呼吸をするようになります。
  4. 吸気時に頚静脈が怒張する--右心不全の症状。
  5. チアノーゼー唇や爪が紫色になること(低酸素の時にみられます)。
  6. 手足のむくみ--右心不全の症状。
    4から6は、かなり重症例の症状です。

〈COPDの治療〉

 大きく生活指導、薬物療法、手術に分けられます。

  1. 生活指導:肺気腫の原因、増悪因子であるタバコを完全にやめることがまず肝心です。いくらいい薬を使っても、タバコを吸っていたら全く意味がありません。
    また、肺気腫はやせ型のひとに多く、高栄養、高蛋白の食事をとり体重を増加させることは筋力の増強にもつながり、呼吸困難感の軽減に有効です。
  2. 薬物療法:気管支拡張薬、ステロイド、酸素などが挙げられます。
    a.気管支拡張薬:テオフィリン、β2刺激薬、抗コリン薬があります。テオフィリンは昔からあるクスリですが、気管支筋に対する作用濃度と中毒濃度が近接しており、血中濃度モニターが必要です。吐き気、不眠、不整脈などの副作用が起こりやすく、また他のクスリの影響で血中濃度が上がりやすく注意が必要です。欧米では今一つこのクスリは軽視されているように思いますが、最近はまた再評価される方向です。
    また、横隔膜の筋力を増強するとも言われています、β2刺激薬は気管支筋にある交感神経受容体を刺激することにより気管支拡張効果を発揮します。作用は即効性ですが使い続けているうちに効果が減少することが報告され、通常は症状が強いときにだけ使う頓用で使用します。副作用としては、交感神経作用、即ち動悸、手のふるえなどです。
    抗コリン薬はβ2刺激薬とは逆に副交感神経をブロックすることで気管支拡張作用を示します。肺気腫のひとの気管支筋は副交感神経優位となっており、これを阻害する抗コリン薬は肺気腫治療薬の第一選択薬と考えられています。
    b.ステロイド:ステロイドは副腎皮質から分泌されるホルモンの一種で正常人でも存在します。炎症を抑える働きがあり、慢性の気道の炎症と考えられている気管支喘息では第一選択薬です。肺気腫でもある程度の気道炎症が存在すると考えられ、一部の症例では有効です。
    なお、β2刺激薬やステロイドは以前は内服投与でしたが、最近では必要な場所に十分な量を供給し、投与量を少なくして副作用軽減をはかるため、吸入による投与が一般的です。
    抗コリン薬は吸入の投与方法しかありません。吸入による投与は吸うタイミング、息こらえ、うがいの必要性、局所の刺激感などの問題はありますが、医師の指示通りにすれば大丈夫です。また、吸入補助器具(ラッパのようなもの)を使用することにより、効率的に吸入ができます。
    c.酸素:空気に含まれている約20%の酸素では十分に血液中に酸素を取り入れられない場合、より高濃度の酸素を吸入することで最低限の血中酸素濃度を確保することができます。
    酸素は病院にはありますが、一般家庭にはないため、現在では酸素濃縮器という器械を業者からレンタルする形を取ります。酸素濃縮器は空気中の酸素を「濃縮」することで、濃度を20%から90%以上に高める器械です。ある一定の基準があり、医師の指示箋が必要ですが、現在は保険が通っていますので経済的負担は軽くなっています。
  3. 手術:肺気腫は肺がのびきってしまい、十分に換気ができない状態です。そこで、重症例ではのびきった肺の一部を切除する手術が一部施設で行われています。内科的薬物療法や運動療法をきっちりやっても改善が思わしくなく、かつ肺が部分的に気腫状の変化を起こしている人に限られます。肺が全体的に気腫性変化を起こしている人には適応が有りません。また、手術自体による危険もあります。
    手術直後は状態が改善しても、2年、3年とたてば再び呼吸困難が出現する可能性もあります。

 抗コリン薬は吸入の投与方法しかありません。吸入による投与は吸うタイミング、息こらえ、うがいの必要性、局所の刺激感などの問題はありますが、医師の指示通りにすれば大丈夫です。また、吸入補助器具(ラッパのようなもの)を使用することにより、効率的に吸入ができます。

c.酸素:空気に含まれている約20%の酸素では十分に血液中に酸素を取り入れられない場合、より高濃度の酸素を吸入することで最低限の血中酸素濃度を確保することができます。
酸素は病院にはありますが、一般家庭にはないため、現在では酸素濃縮器という器械を業者からレンタルする形を取ります。酸素濃縮器は空気中の酸素を「濃縮」することで、濃度を20%から90%以上に高める器械です。ある一定の基準があり、医師の指示箋が必要ですが、現在は保険が通っていますので経済的負担は軽くなっています。

3.手術:肺気腫は肺がのびきってしまい、十分に換気ができない状態です。そこで、重症例ではのびきった肺の一部を切除する手術が一部施設で行われています。内科的薬物療法や運動療法をきっちりやっても改善が思わしくなく、かつ肺が部分的に気腫状の変化を起こしている人に限られます。肺が全体的に気腫性変化を起こしている人には適応が有りません。また、手術自体による危険もあります。
 手術直後は状態が改善しても、2年、3年とたてば再び呼吸困難が出現する可能性もあります。

〈COPDの急性増悪〉

 COPDのヒトは抵抗力が正常人より弱いことが多く、風邪をひきやすく、かつこじらせやすいのが特徴です。肺炎が起ころうものならひどい呼吸困難となります。こうなると、入院が絶対に必要です。呼吸不全の状態が強ければ、人工呼吸器装着も含めた集中治療が必要となります。普段から体調の維持につとめ、風邪の初期に早めに医療機関を受診することが肝要です。

おわりに

 簡単にCOPDについてまとめました。先進国でも有数の喫煙率を誇る(?)わが国では、今後COPD患者の増加が予想されます。COPDにならないためには、一に禁煙、二に禁煙です。また、肺気腫と診断されてもタバコをやめることでその進行度合いを遅くすることができます。
「最近階段の昇り降りで息が切れる」というひと、特にスモーカーのひとは年齢のせいにせず、一度呼吸器科の診察を受けられることをおすすめします。

 

【高齢者肺炎】

 65歳以上の高齢者は現在全人口の20%程度ですが、医療の進歩もあり今後ますますその比率は高まるものと考えられます。
高齢者の約8割は、何らかの脳血管しょうがいをもっているといわれます。脳血管しょうがいをもっていると、嚥下反射が低下し、誤嚥性肺炎をおこしやすいため、総じて高齢者は肺炎になりやすいということができます。
 高齢者性肺炎は、若年者の肺炎とは違う特徴があります。その1/3は発熱もなく無症候性で、普段よりも不活発、食欲不振、なんとなくボーとしている、失禁するといった、一見肺炎とは関係ない不定型な症状で始まるため、診断が遅れがちです。
次に、高齢者は若いときより免疫能が落ちていると考えられ、若い時ならば自力で治ったであろう弱毒菌や常在菌による日和見感染が問題になります。このような菌はペニシリンや第1世代のセフェム系といわれる抗生物質では効かないことが多く、第2世代、第3世代のセフェム系を使うことが多いのですが、その使いすぎで最近はMRSAなどの耐性菌の増加が問題になっています。
 たんの細菌検査をして、目的の菌を特定してから治療を始めるのが一番いいのですが、結果が出るのに2、3日かかるため、最初は最も適当と考えられる抗生剤で開始し、検査結果を待って薬が合っているかを確認します。
 肺炎は細菌だけが原因ではありません。インフルエンザをふくむウイルス、真菌(カビ)、結核菌、マイコプラズマ、クラミジア、寄生虫といった病原微生物は、通常の抗生物質が効きません。胸部X線だけでどの病原体か特定するのは困難ですが、頻度的に細菌性肺炎が最も多く、その他の原因の場合でも二次的に細菌性肺炎を合併することも多いので、とりあえず細菌用の抗生物質を最初に使うのが普通です。
 抗生物質であればどれでも効くというわけではありませんので、細菌の感受性をみて抗生物質を再選択します。この検査には、4~5日かかります。それでも良くならないときは、その抗生物質が効かない細菌か、上述の細菌以外の原因を考えることになります。

 前述したように高齢者は脳血管しょうがいをもつことが多く、一旦肺炎が治ってもしばらくしてまた肺炎を起こす(おそらくは誤嚥による)ことも特徴です。そのうちに抗生物質の効かない耐性菌、特に緑膿菌やMRSAが定着してしまって何回目かの肺炎が致命的なものになってしまいます。
では、高齢者の肺炎の治療はどうすればいいのでしょうか?一番いいのは肺炎にならないこと、つまり予防です。日頃からご飯はしっかりと時間をかけて誤嚥の予防に努めること、口腔内は歯磨き、うがいなどで常に清潔にしておくことが重要です。
 周りの人は、発熱、咳など、肺炎の症状がなくても、ボーとしている、食欲がないといったいつもと違う症状を見逃さないことが大事です。このような症状が続けば、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが必要です。
 別の医療機関を受診して、のちに当院を受診する方もおられますが、もらったクスリの名前や、受けた点滴の内容を尋ねても「わからない」場合が結構あります。前医での治療内容からある程度、次に投与すべきクスリがわかります。もらって飲んでいるクスリがどんなものか、把握しておいていただくとこちらも助かります。また、持病(特に脳血管しょうがい、糖尿病など)や、今までかかった病気を教えてもらえると治療の参考になります。

インフルエンザについて

 冬の季節には、インフルエンザに注意する必要があります。そのわけは、症状(高熱、全身消耗、関節痛などの全身症状)が強く、伝染力も強いからです。一般的に基礎体力が弱っていると考えられる高齢者のインフルエンザによる死亡率が高いのは新聞報道などでよくご存じのことと思います。インフルエンザで抵抗力が弱ったところに、通常の細菌性肺炎を合併することもよくありますので注意が必要です。

 インフルエンザそのものはウイルスなので普通の抗生物質は効きません。2001年2月に、新しい抗インフルエンザ薬(リレンザ、タミフル)が発売されました。これらの薬は発症から2日以内投与しなければ効果が有りません。また、インフルエンザAおよびBには効果がありますが、インフルエンザCには効果がありません。また、これらの薬を使用すれば、翌日には良くなるというものではありません。治るのに、これまで1週間程度かかっていたのが、4~5日になるだけです。重症化する割合は、低くなります。
やはり、自分自身の抵抗力を上げて対処するのが良いようです。即ち、安静、栄養、睡眠などです。病院にいくと熱さましなどをもらいますが、それはあくまで対症療法なのです。

 予防という意味では、インフルエンザワクチンがあります。最近のワクチンはインフルエンザの変異をかなり正確に予測して作られているので、結構効果があります。高齢の方、肺気腫など呼吸器の基礎疾患をもっている方は接種しておいた方がよいでしょう。万一、インフルエンザにかかっても、軽くてすむといわれています。例年、11月頃になれば予防接種が可能です。ただし、予防接種による死亡例(2500万接種に1件程度)もありますので、主治医とよくご相談してください。

 肺炎に限らず、あらゆる病気においていえることは、「早く見つかれば早く治る」ということです。重症になってから救急車でかつぎ込まれると入院期間も相当長くなりますし、場合によっては命にかかわるということもあります。日頃からの自分の健康意識を高めておくことが大切です。

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