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消化器内科のご案内
■診療内容

 2023年4月より7人の体制で診療を行っています。
 消化管内視鏡検査や膵胆管内視鏡を中心に外来および入院での診療を開始しております。夜間・休日の吐血・下血に対する緊急対応も再開しておりますので、近隣の諸先生方におかれましてはご活用いただけましたら幸いです。

 

スタッフ紹介

スタッフ紹介
役職等 名前 資格
責任部長 髙橋 憲一郎 日本内科学会(総合内科専門医)
日本消化器病学会(専門医・指導医)
日本消化器内視鏡学会(専門医)
日本肝臓学会(専門医)
責任部長代理 今枝 広丞今枝 広丞今枝 広丞今枝 広丞今枝 広丞  
部長 野田 恵加 日本内科学会(総合内科専門医)
日本消化器病学会(専門医)
日本消化器内視鏡学会(専門医)
日本医師会認定産業医
部長 平山 尚史 日本内科学会(認定内科医)
日本消化器病学会(専門医)
日本消化器内視鏡学会(専門医)
医長 茶谷 元晴 日本内科学会(認定内科医)
日本消化器病学会(専門医)
日本消化器内視鏡学会(専門医)
日本化学療法学会(抗菌化学療法認定医)
日本内科学会JMECC-RSS対応修了
厚生労働省/滋賀県緩和ケア研修会終了
滋賀県難病指定医
副医長 酒井 奎太郎 日本内科学会JMECC修了
担当医師
(専攻医)
斉藤 聖弘  
担当医師
(非常勤)
安藤 朗 日本内科学会(総合内科専門医)
日本消化器病学会(専門医・指導医)
日本消化器内視鏡学会(専門医・指導医)
日本消化管学会(専門医・指導医)
日本がん治療認定医機構(暫定指導医)
日本臨床腫瘍学会(暫定指導医)
日本血液学会(専門医・指導医)
担当医師
(非常勤)
村上 善基 日本内科学会(認定内科医)
日本消化器病学会(専門医・指導医)
日本肝臓学会(専門医)
担当医師
(非常勤)
富樫 弘一  
担当医師
(非常勤)
塚田 良彦 日本内科学会(総合内科専門医)
日本消化器病学会(専門医)
日本消化器内視鏡学会(専門医)
日本肝臓学会(専門医)
日本老年医学会(老年病専門医)
担当医師
(非常勤)
西田 淳史  
担当医師
(非常勤)
内海 貴裕  
担当医師
(非常勤)
新谷 修平  
担当医師
(非常勤)
益田 朋典  

 

外来担当医

 外来担当医については、下記リンクをご参照ください。

 休診、代診のお知らせについては、下記リンクをご参照ください。

 

学会・論文発表

学会・論文発表につきましては、下記リンクをご参照ください。

 

診療実績

症例件数の算出定義:「疾病、傷病及び死因の統計分類提要ICD-10(2003年版)準拠」の中分類に則って算出しています。

診療実績(単位:件数) 

入院主病名 2022年
(1月~12月)
2021年
(1月~12月)
胃がん 87 133
大腸がん 66 81
膵臓がん 72 72
胆管・胆のうがん 40 46
肝がん 42 41
食道がん 29 15

※2021年1月~2022年12月の期間で、がんによる入院の件数を集計しています。

 

検査及び治療 2022年
(1月~12月)
2021年
(1月~12月)
上部内視鏡検査 4,796 4,0364,0364,036
下部内視鏡検査 1,775 1,588
大腸内視鏡治療(EMR、ESDなど) 328 316
膵胆道系検査/治療 335 216
上部内視鏡治療
(EMR、ESD、EVL、PEG造設など)
155 207
小腸内視鏡検査 41 21

※2021年1月~2022年12月の期間に行われた検査及び治療件数で、入院・外来を含みます。

 

診療トピックス


ヘリコバクター・ピロリ菌と早期胃癌について

 ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の中に常在する菌で、日本人のおよそ4割が保菌しているとされています。日本人の保有率は年々減少傾向にありますが、地域によっては半数以上の方が保有しているところもあります。また、ご高齢の方に保有率が高い傾向があります。

 ヘリコバクター・ピロリ菌は、これまでは胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因ぐらいに考えられてきましたが、最近では胃癌の原因であることが示されてきました。ヘリコバクター・ピロリ菌を持っていない人は、ほとんど胃癌にならないとの報告がなされました。そのため保有者の方はピロリ菌の除菌をお勧めします。

 ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌は1週間内服をするだけです。最新の情報では、95%以上の方が除菌成功します。ただし、除菌が成功してもすぐには発癌のリスクは下がりません。しばらくは年に1回の胃カメラを欠かさないようにしましょう。

 まずは、ご自分がピロリ菌を持っているかどうかを確認しましょう。血液検査などがありますが、健診や人間ドックではオプションで3,590円の追加料金でやっています。保険診療でピロリ菌の検査をする場合は、まず胃カメラを受けることが必要です。

 胃カメラを受けるのが苦手な方や、はじめてで及び腰になっている方も多いと思います。そういう方のために、当院では2019年1月より最新型の経鼻内視鏡を導入しました。経鼻内視鏡は経口内視鏡よりも咽頭への負担が少なく、比較的楽に受けることができるとされています。また、2つのレーザーを使用した従来の経鼻内視鏡よりも画像の良いもので、経口スコープにも劣らない高画質をもっています。ぜひ、定期的な胃カメラの受検をおすすめします。胃カメラは近隣の多くの開業医の先生方もされています。一度、受診して聞いてみましょう。

 もし仮に胃癌になったとしても、当院では「内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)」を行っています。早期胃癌で発見できれば、内視鏡で胃癌を切除することが可能です。入院は1週間程度です。そのためにも定期的な胃カメラの受検をおすすめします。

 ヘリコバクター・ピロリ菌は自分が持っているだけではなく、ご家族にうつしてしまいます。特に6歳未満のお子さんやお孫さんがいる方は、要注意です。報告では6歳までにヘリコバクター・ピロリ菌は定着するといわれています。逆に6歳を超えてから新たに定着することはないといわれています。今現在6歳未満のお子さんやお孫さんがいる方、それから、これから家庭をもとうとしている方、できれば妊娠が判明する前にヘリコバクター・ピロリ菌の除菌をしておきましょう。

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内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)について

 早期食道癌、早期胃癌、早期大腸癌などに対する内視鏡治療です。胃カメラ、大腸カメラで使用できる電気メスを使って、少しずつ病変を剝がし取ることで、大きな病変でも一括で切除することができます。早期癌に対して積極的に行っており、外科手術と比べて身体への負担が小さく、入院期間は約1週間程度です。2019年度では食道・胃41件、大腸18件を実施しております。

 胃ESDの実際

 ①マーキング    切除する範囲に印をつけます。  

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   ②切開・剥離    粘膜を切開し、粘膜下層で病変を剥がしていきます。

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 ③切除    切除面は潰瘍になりますが、1~2ヶ月胃薬を飲むことで傷は治ります。

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 ④組織評価    切除した病変を病理組織検査で評価します。

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便潜血反応検査(2日法)(大腸がん検診)と早期大腸癌について

 大腸癌の多くは、大腸ポリープ(大腸腺腫)が大きくなって癌化することにより発症します。そのため、大腸ポリープのうちにとっておけば、多くは大腸癌にはならないとされています。

 長浜市の大腸がん検診は、40歳以上の市民で、総合健診会場:市内各地のまちづくりセンター等(旧公民館)で6月~12月に、または、長浜市・米原市の大腸がん検診実施医療機関(当院は該当しません)で6月~3月に実施しています。

 大腸がん検診は「便潜血反応(2日法)」といって、便をつまようじのようなものでこすったものを2日分検体として提出する検査です。たったこれだけなのですが、5mm程度のポリープを検出することができるとされています。そのため毎年大腸がん検診を受けていれば、陽性になった時点で内視鏡検査をしていただければ間に合います。

 昨年より当院では数mmの小ポリープは日帰りの内視鏡切除を行っております。ご希望される場合はその旨をあらかじめお伝えください。ただし、ある程度の大きさのポリープや出血が予想されるようなポリープは、内視鏡的大腸粘膜切除術(EMR)が必要となります。その場合は1日の入院が必要となりますので、別途、入院の予約をしていただくこととなりますのでご了承ください。

 大腸内視鏡は半日がかりの検査です。腸管洗浄液を2リットル飲んでからおこなっていますが、「ビジクリア」という錠剤での対応もおこなっております。また、鎮静下での内視鏡検査も対応しておりますが、その場合は1日入院していただいております。

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胆のう結石(胆石)と総胆管結石について

 胆汁をためこむための臓器である胆嚢に結石があることを胆石症といいます。胆石があるだけではふだんはなにも悪さをしませんが、これに細菌が取り付いて炎症を起こすことを胆石胆嚢炎といいます。ちょうど右の脇腹や右下の肋骨が痛くなった時には胆嚢炎である可能性が高いのですぐに受診をしてください。緊急手術の対象となる場合もありますので注意が必要です。

 それよりももっと緊急性が高いのが総胆管結石による急性胆管炎です。胆汁は胆嚢から十二指腸へ流れますが、その管を総胆管といいます。その管の中に結石ができて、総胆管の出口:乳頭をふさいでしまうことにより炎症を起こすことを、急性胆管炎といいます。多くの場合、みぞおちに激痛がはしります。ほっておくと高熱が出て、目に黄疸がみられるようになり、場合によっては隣の臓器である膵臓に炎症をおよぼすことがあります。すぐに受診をしてください。

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肝炎ウイルスと肝がんについて

 日本は肝細胞癌(肝がん)の発症率が高い国として知られています。その83%はB型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルスの慢性感染によることが原因であることがわかってきました。そのため日本では国をあげてこれを撲滅しようとしています。

 長浜市では、40歳以上の市民で肝炎ウイルス検診を受けたことがない方を対象に、総合健診の会場でB型・C型の肝炎ウイルス検診を行っています。(総合健診の申込みは4月1日から受付) また41歳になる年には無料クーポンを送付しています。

 B型肝炎ウイルスは非常に感染力の強いウイルスです。これまではウイルス保有者(キャリアー)の母親から子供へと垂直感染することにより感染した方が多かったのです。しかし近年の母子保健の発達によりこのような感染経路はなくなりましたが、中にはウイルスが検出される方もあるため、肝炎ウイルス検診で陽性となった場合はウイルス量を測定することが必要です。B型肝炎はキャリアーから血液・体液などを介して感染する経路もあり、注意が必要です。B型肝炎ウイルスにはワクチンがあります。多くは予約が必要ですが、どの医療機関でも受けることが可能です。

 C型肝炎ウイルスは血液を介して感染する代表的ウイルスです。感染力はB型肝炎ウイルスより弱いウイルスですが、輸血や血液由来製剤などを介して感染した場合に高率に持続感染をおこし慢性肝炎に移行します。1989年にC型肝炎ウイルスが発見されるまでは血液製剤からは除外されておらず、1997年に核酸増幅試験によるスクリーニングが確立するまでは、完全に除外することができなかった歴史があります。

 B型肝炎もC型肝炎も慢性肝炎から肝硬変、肝臓癌の経路をとります。しかし、現在はともに高い効果をもつ内服薬がでています。いずれも非常に高価な薬剤なので「肝炎治療医療費助成制度」を利用してください。詳細は滋賀県のホームページにあります。また、申請時には当院の担当者が説明いたします。

▶消化器がんにおける免疫チェックポイント阻害薬投与に伴う臨床因子の変動に対する多施設共同観察研究

 詳細はこちら(R4-18 PDF 677KB)をご覧ください。

悪性大腸狭窄に対する大腸ステントの有用性に関する観察研究   

 詳細はこちら(R4-2 PDF 99.1KB)をご覧ください。

 急性化膿性胆管炎における重症度予測因子についての観察研究

 詳細はこちら(R4-1 PDF 551KB)をご覧ください。

 

 

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