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消化器内科のご案内
■診療内容

 消化器内科常勤医師不在となっておりますが、在職中と同様の診療が可能になるよう消化管内視鏡検査を中心に非常勤医師にて従来どおり診療をしております。夜間の吐下血に対する緊急対応に関しましてのみ、他院へ協力依頼を行っていますが、その他の疾患や入院加療が必要になった際には外科医師のバックアップにて加療をいたしております。
 なお、予約検査枠を設けて、消化器系検査の受け入れをいたしております。

 

スタッフ紹介

スタッフ紹介
役職等 名前 資格
担当医師
(非常勤)
村上 善基

日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会消化器病専門医・指導医
日本肝臓学会肝臓専門医

担当医師
(非常勤)
中村 文保

日本消化器内視鏡学会専門医
日本消化器病学会消化器病専門医
日本内科学会認定医

 

外来担当医

 外来担当医については、下記リンクをご参照ください。

 休診、代診のお知らせについては、下記リンクをご参照ください。

 

お知らせ

 

 

診療トピックス

吐血について

 吐血は、鼻(鼻血)や口腔から食道、胃および小腸の一部(十二指腸)から出血した血液が胃酸により酸化され、やや黒色化した血液を口から吐き出すことと定義されています。なかには吐血と自分で気が付かずに、「何か黒いものが口から出た」と来院される方もいらっしゃいます。
吐血と似たものに、喀血が挙げられますが、これは肺結核、肺癌に代表される肺、気管を含む気道系からの出血で、吐血と異なり黒色化していない血液が見られることで区別されます。

 吐血の出血源は、その性状や病歴(背景疾患、誘因)から推定する事は出来ますが、正確な診断は上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)によります。
 日本人成人における吐血(上部消化管出血)の原因疾患として頻度の高いものは、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性胃粘膜病変(出血性びらん、出血性胃炎、急性胃潰瘍)、食道静脈瘤、胃癌が挙げられますが、消化性潰瘍(胃潰瘍と十二指腸潰瘍)が50%以上を占めます。
 最近は、吐血をしている患者様に対して、速やかに内視鏡検査(緊急内視鏡検査)を施行する技術の発達、普及により、急性胃粘膜病変、マロリ-ワイス症候群(飲酒後や妊婦の激しい嘔吐の反復により、食道と胃のつなぎ目が破れることにより吐血を来す疾患)の診断頻度が増えています。

 吐血量が少なくても実は大量出血を来していることがあり(この場合通常は、黒色の柔らかい便が多量に出ることが多いのですが)吐血量が少ないから大丈夫と判断せずに、最寄りの病院に受診することが重要です。特に出血により循環血液量の15~20%以上が失われると、循環血液量減少性ショック(出血性ショック)に陥り生死に関わる場合もあります。

 治療は、緊急内視鏡検査により出血源を確認し、引き続き適切な内視鏡的止血術を施行することで止血をはかり、その後出血により失われた血液成分の補充を補う輸液(必要があれば輸血)や薬物療法等の全身管理が行われます。現在では、内視鏡的止血術の進歩により外科的手術などを要することはごく稀になっています。

 最後に繰り返しになりますが、吐血を来した場合は、生命の危機をも伴うため、速やかに医療機関を受診し、専門医の診察、治療を受けることが大切です。

下血について

 下血とは、経肛門的に排出された消化管出血のことです。したがって上部消化管(食道・胃・十二指腸)からの出血であることもあります。その場合、胃液の酸化作用を受けて、多くは黒色便、タール便(コールタール様の色調を来すことからこう言います)として排出されます。しかしながら大量出血を来した場合や胃液による酸化作用を受けなかった場合には上部消化管からの出血であっても、鮮紅色を呈する下血となります。
 一方下部消化管(小腸・大腸・肛門)からの出血では、一般に鮮紅色の血便となりますが、排泄遅延を伴う場合には黒褐色に変化した血便となります。

 ここで、下部消化管由来の下血を来す疾患について述べます。下血を来す代表的な疾患は以下のものがあります。

  1. 血管しょうがいまたは局所循環しょうがいにより発生する疾患
    • 急性出血性腸炎
    • 虚血性大腸炎
    • 放射線照射性腸炎
    • 憩室出血
    • 出血性直腸潰瘍
    • 痔出血
    • 大腸ポリープ切除後の出血 など
  2. 癌・ポリープなどの腫瘍性疾患
  3. 炎症性疾患
    • 潰瘍性大腸炎
    • クローン病
    • 腸管ベーチェット病
    • 腸結核
    • アメーバ性腸炎
    • 感染性腸炎
    • 寄生虫 など
  4. 白血病・血友病などの血液成分や凝固機転のしょうがいにより発生する疾患
  5. その他の全身疾患の一分症として下血を来す疾患
    • 尿毒症
    • うっ血性心不全 など
  6. 小腸からの出血を来す疾患
    • メッケル憩室
    • 腫瘍性出血
    • 腸管外傷 など

 下血を来す疾患は上記のように多くあり、疾患により治療法は異なります。

 診断は問診・直腸指診・大腸内視鏡検査にて可能な場合が大部分です。その他、小腸造影・出血巣シンチグラフィー・血管造影検査などの特殊検査が診断に有用な場合もあります。

 下血は、疾患によっては、大量出血を来たし生命の危機をも伴うため、速やかに医療機関を受診し、専門医の診察、治療を受けることが大切です。(Si)

肝炎ウィルスについて

 人に感染するウィルスには多くの種類がありますが、ウィルスによって感染しやすい(感染の主な場となる)臓器が決まっています。この性質をウィルスの臓器親和性といいますが、肝炎ウィルスは肝臓に臓器親和性を持つウィルスです。

 肝炎ウィルスはその発見された順番にA型-E型の5種類が知られていますが、日本国内で日常的に問題になるのはA型、B型、C型の3種類です。

 A型肝炎ウィルスは土中に存在し、井戸水や調理の不十分な食事などを介して経口的に感染します。ほとんどのケースでは急性肝炎の経過をとりウィルスが身体から排除され完全に治癒します。この場合、一生続く免疫(終生免疫)を獲得し二度と感染することはありません。まれに急性肝炎の肝しょうがいの程度が重篤になり(劇症肝炎といいます)生命が危険になる場合もみられます。
 A型肝炎は水系の感染経路をとるため手洗いや十分な調理を心がけることで感染を予防することが可能です。この点からA型流行地域や開発途上国などでの食事には十分な注意が望まれます。

 B型肝炎ウィルスは非常に感染力の強いウィルスです。ウィルス保有者(キャリアー)の母親から子供へと垂直感染する場合、キャリアーから血液・体液を介して感染する場合などが知られています。
 近年、母子保健の発達により母子間の垂直感染は効率的に予防できるようになりました。血液・体液を介しての感染ではA型肝炎と同様、多くの場合で急性肝炎の経過をとりウィルスは身体から排除されて治癒しますが、感染者側の特殊な条件下(免疫力の低下など)では、ウィルスが身体に長期間持続感染する慢性肝炎が成立する場合がみられます。キャリアーも含め慢性肝炎では肝硬変、肝臓癌への進行が懸念され要注意です。
 慢性肝炎の患者様は医療機関での検査・治療を含めた経過観察が重要です。

 C型肝炎ウィルスは血液を介して感染する代表的ウィルスです。感染力はB型肝炎ウィルスより弱いウィルスですが、輸血など血液を介して感染した場合に(急性肝炎の経過をとるケースも見られますが)高率に持続感染をおこし慢性肝炎に移行します。C型慢性肝炎も(B型肝炎と同様)慢性肝炎、肝硬変、肝臓癌の経路をとりますから要注意です。
現在ではC型肝炎ウィルスの血中抗体を測定することで輸血による感染を予防しています。

 B型、C型慢性肝炎の治療としてはインターフェロンによるウィルスの除去療法が試みられてきましたが、最近では新しい抗ウィルス剤が開発されています。これからの治療成績が期待されています。

消化管早期癌と内視鏡的粘膜切除術

 消化器疾患のうち、癌は最も恐れられる病気の代表です。消化器癌治療の第一歩は外科的切除ですが、診断学や治療技術の進歩により癌病巣の条件次第では内視鏡によって治療すること(内視鏡的粘膜切除術)が可能になってきています。

 癌病巣の条件としては、医学的には、粘膜内に限局する病巣であること、病巣の大きさが2cm以内であることですが、一般的な言葉で言えば、早期癌と呼ばれる癌の一部に内視鏡的粘膜切除術の適応病巣が含まれると考えるとよいでしょう。

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