形成外科のご案内
■診療内容  私たちのからだは、それぞれが生まれつきであったり、人生の中でのいろいろな出来事(怪我や手術、加齢、病気、悪性腫瘍の切除その他など)により、外見が変わってしまったり、十分な機能が果たせなくなったりすることにより、日常生活を送るうえで支障をきたすような変形が生じてしまうことがあります。それらは直接命にかかわるものでないにしても、「見た目」の問題だけでなく、機能的な問題や心にまでも影響を与えることがあります。
 形成外科では、そのような日常生活のなかでの支障をなるべく取り除き「機能回復」と「社会生活の質の向上」を目的とする専門科で、あらゆる年齢でなおかつ全身のあらゆる部位の異常や形態の変化を対象とします。
対象とする病気や怪我は具体的に次のように分類されます。
  1. 新鮮外傷
    顔や手を含む怪我全般
  2. 顔面骨骨折および、顔面軟部組織損傷
    顔の怪我、顔の骨の骨折(鼻骨骨折、頬骨骨折、上顎骨骨折、眼窩壁骨折など)、顔面神経損傷など。
  3. 唇裂・口蓋裂
    みつくち(唇や鼻の変形)、唇裂・口蓋裂・顎裂など。歯科口腔外科・矯正歯科・耳鼻咽喉科・言語聴覚士などと連携をとりながら、京都大学形成外科鈴木教授に執刀をお願いしています。乳児期から成人になられるまで連続して経過を観察させていただき、一連の治療を行っています。
  4. 手、足の先天異常、外傷
    合指症、多指症、その他の手足の異常、切断された指の再接着、手の怪我全般、骨折、捻挫、ばね指、ガングリオン、デュプイトラン拘縮など。
    顕微鏡を用いたマイクロサージャリーも行っています。なるべく傷跡が目立ちにくくなり、かつ手の機能が最大限に回復するように治療することを第一に心がけています。
  5. その他の先天異常
    小耳症、副耳、袋耳、埋没耳などの耳のあらゆる変形、でべそ、臍ヘルニア、副乳、陥没乳頭、その他の体表異常など。
    小耳症、埋没耳などについては京都大学形成外科鈴木教授に執刀をお願いしています。
  6. 母斑、血管腫、良性腫瘍
    ほくろ、その他の皮膚腫瘍など。症例に応じて手術を含めた最適な治療法を検討してから治療を開始します。
  7. 悪性腫瘍およびそれに関連する再建
    いろいろな皮膚がんの切除、乳癌を含む各種悪性腫瘍切除後の再建など。
    当院は、乳房再建用エキスパンダーおよび、インプラント実施認定施設です。
  8. 瘢痕、瘢痕拘縮、肥厚性瘢痕、ケロイド
    きずあと、およびそれによるつっぱり、ひきつれ、瘢痕・肥厚性瘢痕、ケロイドなど。
    ステロイドの注射や手術のみならずケロイドの再発予防に放射線科と連携しての放射線治療(電子線照射)も行っています。
  9. 褥瘡、難治性潰瘍
    とこずれ、いろいろな治らないきずなど。
  10. 美容外科
    保険診療の範囲内でのみ行っています。電話でお問い合わせください。
  11. その他
    陥入爪、巻き爪、禿髪、腹壁瘢痕ヘルニア、毛巣洞、顔面神経麻痺、眼瞼下垂・逆まつげ(睫毛内反症および眼瞼内反症)・わきがなど。
 ほかにもいろいろありますので、お電話でお問い合わせください。
■患者さまへ  受診患者数の増加に形成外科医師がひとりで対応するため、外来の待ち時間が長くなっています。大変混雑した場合は、当日に人数で受診制限させていただく場合もあります。初めての方はなるべく当日の電話予約をしてから受診してください。
スタッフ紹介
役職等 名前 資格
責任部長 藤林 久輝 日本形成外科学会形成外科専門医

 外来担当医については、下記リンクをご参照ください。

 休診、代診のお知らせについては、下記リンクをご参照ください。

診療実績につきましては、下記リンクをご参照ください。

ケロイドと肥厚性癖痕の治療について

 外科的手術や怪我の傷跡が赤く盛り上がってくることがあり、一般にケロイドと呼ばれていますが、本当のケロイド(真性ケロイド)とそうでないもの(肥厚性瘢痕)に分けることができます。そして本当のケロイドは実際にはごく一部です。
 真性ケロイドの場合、特徴として、元々の傷を大きく越えて広がり、痛みかゆみを伴うこと、数カ月~1年以上経過しても赤い色調に変化がないことがあげられます。肩や胸など動きのはげしい部位に発生しがちですが、外傷や外科手術の傷跡はもちろん、予防接種の跡やピアス孔からケロイドができることもあります。成因については明らかではなく、体質的な要因が強いとされています。よって、切除やくりぬきなど外科的治療も行いますが、再発や増悪の可能性が高いため、手術後には放射線科と連携しての電子線照射が必要となります。また、圧迫療法、内服、貼り薬、注射などの保存的治療も適宜行いながら経過を観察していきます。
 一方、肥厚性瘢痕では、1~2年間でほぼ白く平坦な成熟した形となり、以後あまり変化がありません。多少は体質的な要因もありますが、主に、傷跡にかかる緊張や引きつれ、縫合糸などの異物による慢性的な刺激や、手術や怪我の際の皮膚へのダメージなどが原因となっています。よって肥厚性瘢痕は真性ケロイドとは違い、手術により傷の緊張や異物をとれば、見た目の醜状や痛みかゆみのほとんどが治療できます。関節周囲にできた肥厚性瘢痕により、運動しょうがいが生じることがありますが、これも手術により大部分改善させることができます。もちろん再び肥厚性瘢痕にならないように、工夫を加えた手術を行わなければいけませんし、薬の内服や圧迫療法を同時に行うこともあります。手術療法が難しい部位や手術を希望されない場合は、真性ケロイドと同様に保存的に治療を行います。
 このように真性ケロイドと肥厚性瘢痕では治療法の選択が異なりますので、悩んでおられる方はまず病院で診察をうけてご相談ください。

先天性異常の治療

 口唇・口蓋裂、多指症・合指症などの手指の変形、耳介奇形(折れ耳、埋没耳、小耳症など)、でべそ(臍突出症、臍ヘルニア)、先天性眼瞼下垂など、広範囲の疾患を取り扱います。定期的に京都大学形成外科鈴木茂彦教授の診察を行っております。

多指症、合指症

 指の多いもの、くっついているものなど見た目に明らかなものから爪だけが2つに割れているもの(レントゲンで骨が2つあることがあります)まで様々ですが、整容的にも機能的にも手術で改善できる場合があります。生後6ヶ月から1歳頃に治療を行うことが多いです。

口唇・口蓋裂

 唇裂は生後3ヶ月、口蓋裂は1歳半で手術をすることが多いです。歯科口腔外科・矯正歯科・耳鼻咽喉科・言語療法士など他科の先生と協力しながら治療を進めていきます。京都大学形成外科鈴木茂彦教授に執刀をお願いしています。

耳介奇形

 それぞれに治療法、手術法が異なりますが、おおよそ学童期までに治療を開始します。京都大学形成外科鈴木茂彦教授に執刀をお願いしています。

でべそ(臍突出症、臍ヘルニア)

 単なるでべそから、腹膜・腸管が含まれるもの(臍ヘルニア)までありますが、乳児期に目立っていても2歳頃までに次第に改善することが多く、経過観察を行ったうえで3歳以降に治療を行います。臍の形が気になっておられる方は成人になってからの手術もできますのでお気軽にご相談ください。

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