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DPCデータに基づく『病院情報の公表』Webページ公開のお知らせ

 当院では、DPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し、皆さんに情報公開を進めています。
 このたび、厚生労働省のテンプレートを利用した『病院情報の公表』Webページを公開致しました。
 当院における診断群分類別患者数上位5疾患や、5大がんの患者数などをDPCデータに基づき掲載しています。

 現在公開している病院指標は、令和6年度(2024年6月1日~2025年5月31日)、令和5年度(2023年4月1日~2024年3月31日)、令和4年度(2022年4月1日~2023年3月31日)、令和3年度(2021年4月1日~2022年3月31日)および令和2年度(2020年4月1日~2021年3月31日)に当院を退院した患者様のデータをもとに作成しております。

 令和6年度の病院情報の公表はこちら

 令和5年度の病院情報の公表はこちら

 令和4年度の病院指標はこちら

 令和3年度の病院指標はこちら

 令和2年度の病院指標はこちら

    <はじめに>
 臨床指標とは、医療の質を具体的な数値で示し、客観的に評価することを可能としたものです。
 指標を分析し、経年変化を見ていくことによって、必要に応じて改善を行い、医療の質の向上に活かしていきたいと考えております。
 また、この指標の公開は、地域の皆様に当院の特徴や現在の急性期医療についてより理解を深めていただくことを目的としておりますが、それは必ずしも病院間の医療の差を表すものではありません。

<診断群分類(DPC)とDPC/PDPS(診断群分類別包括支払い制度)について>
 診断群分類とは、「Diagnosis(診断)Procedure(診療行為)Combination(組み合わせ)」の略で約500種類の主な疾患(病名)を基本として、重症度・年齢・手術・処置・副傷病名の有無などにより、さらに約4,000種類の診断群に分類したものです。(令和4年 厚生労働省告示第75号)
 従来の入院費の計算は、実施した診療内容(入院基本料や検査、レントゲン、投薬、注射など)を積み上げる方法で計算する「出来高支払い方式」でしたが、当院がDPC対象病院となった2008年7月より、DPC/PDSP(診断群分類別包括支払い制度)による計算方法に変更となりました。これは診断群分類ごとに1日当たりの入院費が決められており、これをもとに計算します。
 患者様が入院された場合、例外を除いて、この約4,000種類の診断群分類のうちどれか1つに該当することになります。

令和6年度 市立長浜病院 病院情報の公表

 医療法における病院等の広告規制について<医療広告ガイドライン>(厚生労働省)

 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

 医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率

 病院指標

年齢階級別退院患者数
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年齢区分  0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 2 52 116 100 271 588 1,300 2,568 2,432 779

集計方法と定義:当院は地域医療支援病院として、地域の医療機関と連携し、紹介を積極的に受け入れています。
 高齢化社会を背景に当院の患者年齢区分は70歳以上が全体の約70%を占めています。
 入院によるADL低下を防ぐためのリハビリテーションの早期介入や、薬剤指導、栄養指導等の医学管理を積極的に行い、質の高い医療となるよう取り組んでいます。
 また、湖北医療圏の地域がん診療連携拠点病院として、がん診療・治療に関する専門性に加え、生活や就労に関することなど、様々な形で療養をサポートする活動を行っています。
 2024年「がんゲノム医療連携病院」の指定を受け、京都大学医学部附属病院と連携し、がんゲノム医療を提供しています。

 

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

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■外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 75 6.89 4.54 0.00% 72.15  
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 55 9.45 7.05 0.00% 69.53  
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 45 7.53 5.50 0.00% 64.16  
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 38 15.22 14.81 0.00% 74.03  
090010xx010xxx

乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1なし

27 9.89 9.77 0.00% 67.00  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 当院は地域がん診療連携拠点病院に指定されており、がん診療に力を入れています。疾患母集団の多さから、鼠径ヘルニア、胆嚢炎、胆嚢結石症などの良性疾患が上位に並んでいると判断しています。
 結腸悪性腫瘍切除術、胃の悪性腫瘍切除術を含め、これらの手術のほとんどを腹腔鏡下手術に行っています。低侵襲かつ精緻な手術が可能な腹腔鏡下手術を行うことで、患者さんに優しいだけでなくしっかりと治せる手術が行えるように取り組んでおります。大腸がん、胃がんなどの悪性疾患に対しては、手術のみでなく、再発予防目的の化学療法(抗がん剤治療)や不幸にして再発した後の化学療法なども積極的に行っています。
 大腸がんを対象として、早期回復プログラム(ERAS)を導入しています。様々な医療スタッフが入院前から介入治療を開始し、合併症を生じることなく早期に退院していただくプログラムです。
 悪性度の高いスキルス胃癌を対象とした「医師主導治験」現在実施しており、新規治療法開発を目指しています。 
 術前の診断から治療、術後の経過観察期間も含め外科だけでなく消化器内科や放射線診断科、放射線治療科、病理診断部やその他の科の医師、看護師なども含めた症例検討の場(キャンサーボード)を定期的に開催しています。1人1人の患者さんに対し、手術だけでなく内視鏡治療や化学療法、放射線治療、カテーテル治療などを含めて総合的に治療を進める集学的治療を推進しています。

 

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
0702330xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 118 24.42 21.38 0.00% 76.37  
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 86 21.87 18.76 0.00% 66.49  
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 33 2.82 5.95 0.00% 75.06  
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 22 23.14 15.41 0.00% 71.41  
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等2なし 14 26.29 19.60 0.00% 70.71  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 後頭部から足先までの骨、関節、神経、靭帯と筋肉の疾患を扱っています。
 スポーツや事故による「打撲」「腱・靭帯損傷」「半月板損傷」「骨折」などの外傷疾患、加齢によっておこる「腰部脊柱管狭窄症」「変形性膝関節症」「腱板断裂」「変性側弯症」などの慢性疾患と多岐にわたります。

 

■脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 32 31.06 16.89 3.13% 74.38  
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 31 19.03 16.94 0.00% 82.97  
010069xx99000x 脳卒中の続発症 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 30 10.57 10.15 3.33% 67.53  
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 29 10.10 9.83 3.45% 85.03  
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 25 4.24 7.99 0.00% 69.04  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 DPC指標データからは、脳梗塞や頭蓋内外傷など、外傷・脳血管疾患を中心に多くの症例を扱っていることがわかります。平均在院日数が全国平均との差異を示すことがありますが、地域性・高齢者比率・転院待機時間などの条件を踏まえた運営を行っています。
SCU(脳卒中ケアユニット) 6床体制を敷き、専門スタッフ(看護師・リハビリテーション技師等)が術後管理と早期介入を担っています。このような組織的支援体制が、良好な回復成績を支える基盤となっています。

 

■呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等 手術・処置等2なし 52 10.02 9.82 0.00% 74.08  
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 26 7.62 9.59 3.85% 37.19  
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 18 2.33 3.03 0.00% 70.72  
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 17 12.35 13.41 5.88% 78.94  
040040xx9905xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等25あり 14 23.71 18.72 0.00% 73.00  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 内科的疾患、外科的疾患を問わず、幅広く呼吸器疾患全般を診療対象にし、特に外科治療の必要な症例に対しては円滑に連携を取り総合的な治療を行っています。
 その中で、肺がんに対する手術や化学療法、検査が多く占めています。

 

■心臓血管外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 90 1.00 2.66 0.00% 69.40  
050161xx01x1xx 大動脈解離 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術等 手術・処置等21あり 18 49.39 29.35 0.00% 65.83  
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 11

9.73

10.18 0.00% 77.91  
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等 手術・処置等21あり 10 17.50 18.74 0.00% 71.40  

 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」で表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位4症例を示しています。
 静脈・リンパ管疾患では、下肢静脈瘤に対する手術を行っています。日帰り入院手術で、血管内焼灼術または血管内塞栓術を行います。必要な方には、後日外来治療で硬化療法を追加し、遠隔期の再発を防ぎます。
 非破裂性大動脈瘤は無症状で経過することが多く、発見が遅れると命取りになる危険な状態です。破裂する前に十分な準備をし手術を行うと良好な結果が得られます。
 腎疾患に対する内シャント手術は、人工透析の血液路として上肢の細い末梢動静脈を吻合することで作成します。弁膜症手術において僧帽弁閉鎖不全症の場合は、大半が自己組織を利用した形成術で行っています。閉塞性動脈疾患は下肢の栄養血管に狭窄や閉塞を認める病態で、カテーテル治療での病変拡張が困難な場合に、人工血管や自己静脈を用いてバイパスを施します。

 

■眼科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 572 1.83 2.49 0.35% 75.80  
020220xx97xxx0 緑内障 その他の手術あり片眼 33 2.73 4.52 0.00% 72.48  
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 16 5.69 7.53 0.00% 68.25  
 
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」で表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位3症例を示しています。
 当院の眼科は白内障をはじめ、網膜剥離、黄斑変性、緑内障、糖尿病性網膜症が多く、そのほとんどが手術目的です。開業医からの紹介も多く、退院後は患者さまの状態に応じて紹介元に逆紹介しており、連携をとりながら治療しています。

 

■耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 20 2.80 2.02 0.00% 61.30  
110280xx97x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 9.82 13.50 0.00% 48.65  
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 14 7.86 6.68 0.00% 60.00  
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1なし 12 10.17 7.90 0.00% 62.50  
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 11 7.00 5.63 0.00% 45.91  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 当科は耳鼻科および内科の開業医や近隣病院からの紹介が多く、めまい・突発性難聴・顔面神経麻痺などの神経耳科学的疾患、慢性中耳炎・真珠腫性中耳炎などの中耳疾患、慢性副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎などの鼻疾患、口腔・咽喉頭の急性・慢性炎症疾患、甲状腺・唾液腺疾患、睡眠時無呼吸症候群、頭頸部腫瘍などの診察・検査・診断から治療までを行っています。
 最新の内視鏡システム導入しており、NBIにて表在癌を含め癌の早期発見に努めています。
形態・機能の再建が必要な頭頚部癌に対しては、滋賀医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科と連携し治療を行っております。

 

■神経内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 15 33.93 16.94 13.33% 85.93  
010110xxxxx40x 免疫介在性・炎症性ニューロパチー 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 15.45  
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 4.67  
 
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」で表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位3症例を示しています。
 神経内科外来では脳血管障害(基本脳梗塞)以外にパーキンソン病、認知症、てんかん、頭痛といった比較的よくある疾患に加え、多発性硬化症をはじめとする神経免疫疾患、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎などの末梢神経疾患、筋ジストロフィーなどの筋疾患などのいわゆる難病・稀少疾患を担当しています。
 脳梗塞急性期以外は一般的には外来診療を主体としています。
 また当院では脳梗塞・パーキンソン病・認知症など当科担当患者に多数みられる肺炎や心不全などの合併症の入院は、呼吸器内科や循環器内科等専門部門に担当していただいております。

 

■泌尿器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 68 2.54 2.45 0.00% 71.57  
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 61 5.34 5.16 0.00% 62.72  
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 34 6.32 6.81 0.00% 80.82  
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 33 3.42 8.64 0.00% 72.3  
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 25 11.32 13.66 0.00% 76.6  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 前立腺癌を疑う(PSA高値など)症例に対し、入院による前立腺生検を行っています。悪性の診断確定後は、ステージに応じた治療につなげています。
 膀胱癌に対し経尿道的手術を多く行っています。治療には、地域のかかりつけ医と連携を取り、術後の経過についてもフォローしています。

 

■呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 68 4.00 3.03 0.0% 75.72  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 63 23.90 16.40 6.35 83.79  
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 39 9.10 8.16 0.00% 75.13  
040110xxxx00xx

間質性肺炎 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし

38 26.58 18.68 10.53 79.37  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 34 24.50 20.78 11.76 87.35  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 入院人数としては、肺がん、間質性肺炎、誤嚥性肺炎、COPDの順となりました。いずれも早期診断、早期治療に努めています。

 特に肺がんに力を入れています。

 

■循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、手術処置等2なし 396 5.04 4.18 0.51% 75.07  
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 137 4.68 4.47 0.00% 69.78  
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 107 3.42 3.27 0.00% 75.84  
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 80 6.10 5.15 0.00% 77.78  
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし その他の病院・診療所の病棟からの転院以外 71 21.76 17.33 8.45 87.37  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 当科は湖北の循環器センターとしての立ち位置にあるため、コロナ禍においても循環器疾患の診療患者数は、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、閉塞性動脈硬化症、不整脈疾患の各領域とも右肩上がりで増加しました。自施設の外来を受診された患者様のみならず、かかりつけ医の先生からのご紹介も多数に上っています。
 ほぼ十年以上この傾向は続いており、当科では今後も湖北の循環器診療を支えるハイボリュームセンターとしての役割を果たして参ります。

 

■腎臓代謝内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 91 4.40 6.01 0.00% 51.04  
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 50 8.50 11.35 4.00 73.10  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 41 22.76 20.76 4.88% 87.54  
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 41 12.95 13.77 0.00% 67.66  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)手術なし 手術・処置等2なし 32 15.78 16.40 3.13% 85.41  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 血尿や蛋白尿などに対して確定診断や治療方法を決定するための腎生検の入院が最も多いです。
 当院の腎臓代謝内科は湖北地域で唯一の腎臓内科であり、湖北地域のみならず広く患者さんを受け入れています。特に慢性腎臓病に対しては2014年9月から「慢性腎臓病1週間教育入院」を立ち上げ、様々な施設から患者さんをご紹介いただいており、地域連携パスを活かして腎疾患の地域医療を充実させるべく進めています。
 また、糖尿病においても専門的な治療を行っており、腎障害を合併した糖尿病治療は専門知識を活かして対応しています。

 

■消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 227 2.39 2.57 0.00% 69.78  
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 84 8.38 8.88 0.00% 78.68  
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 50 7.10 7.45 0.00% 73.58  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 37 30.62 20.78 8.11% 87.54  
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 30 15.27 16.40 0.00% 88.07  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位5症例を示しています。
 消化器内科では、消化管内視鏡や膵胆管内視鏡を用いた診療を行っています。
 一番症例の多かった「小腸大腸の良性疾患」とはポリープ(腺腫)のことです。数ミリの小さなポリープは日帰りでの内視鏡切除を行っておりますが、ある程度の大きさのポリープや出血が予想される場合では入院で対応しています。通常2日間の入院になります。
 胆管結石や胆のう炎に対しては内視鏡を用いて結石除去やドレナージチューブの挿入を行っています。
 上部内視鏡検査、下部内視鏡検査については、ご希望があれば鎮静で施行可能です。

 

■リウマチ・膠原病内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
 在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用
パス
070560xxxxx00x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 19 11.32 14.93 0.00% 64.79  
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 20.78  
070560xxxxx01x 重篤な臓器病変を伴う全身性自己免疫疾患 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 24.07  
 
 

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い入院について上位3症例を示しています。
 平成29年度よりリウマチセンターが開設され、リウマチや自己免疫疾患に対する専門的な治療を提供することが出来るようになり、県外からの紹介患者さまも多く受診されています。自己免疫疾患やリウマチの疾患は全身に症状が出ることも多く、他科と連携しながら患者さんに合わせた治療を行っています。

 

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
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  初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌

64

9 16 30 5 27 1 8
大腸癌 29 18 47 51 10 38 1 8
乳癌 36 51 2 4 0 12 1 8
肺癌 83 18 69 134 386 123 1 7、8
肝癌 9 9 1 13 9 21 1 8

※ 1:UICC TNM分類

病期分類基準:UICC TNM分類 第8版 使用
 初発・再発:「初発」とは、自施設において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した場合を指す。「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者を診療した場合や、治療がん寛解後に、局所再発・再燃又は新たな遠隔転移をきたした場合を指す。
 UICC(国際対がん連合)が定める腫瘍病期分類に基づき、治療前に得られた情報(一般理学所見、血液検査、画像診断、生検など)に基づくTNM分類。
(2024年度「DPC導入の影響評価に係る調査」実施説明資料より)

 再発の件数は、「DPC導入の影響評価に係る調査」実施説明資料に「一連の治療期間中に遠隔転移など認めた場合は再発を選択する」とあるため、一連の治療中に進行した患者数も含まれます。また、延べ患者数のため化学療法の再入院を繰り返された場合も複数カウントとなるため、再発件数は実際の患者数よりも多く出ています。
 高齢で精密な検査を望まれない患者意思も尊重するため、ステージングに必要な情報が得られず不明件数が一定数あります。ステージ不明としている症例についても、臨床診断を基にお一人お一人最善の治療となる医療を提供しています。
 当院は湖北医療圏の「地域がん診療連携拠点病院」であり、医師、認定看護師、認定薬剤師、管理栄養士及びがん相談担当者などの専門職がチームとなり診療に取り組んでいます。
 胃がん・大腸がんは早期発見症例に対し内視鏡による切除症例が多いです。進行度合いによって外科と連携し、低侵襲の腹腔鏡手術、化学療法又は放射線療法などを選択し、適切な治療に努めています。
 肝がん治療についても、消化器内科・外科が連携を取り、比較的早期の段階から治療が開始できていると考えられます。
 乳がん治療は、当院での放射線治療が可能であり、放射線治療のために遠方へ出向き体に負担をかけることなく治療継続していただけます。遺伝子カウンセリング等も行っており、幅広い医療体制を整えています。
 肺がん治療は湖北地域での治療体制を担っており、胸腔鏡下手術による治療や、放射線治療・化学療法など、がんの特性に合わせた治療を行っています。ステージⅣの患者数が多くみられるのは、化学療法の再入院患者が複数カウントされていることが影響していると考えられます。

 

成人市中肺炎の重症度別患者数等
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   患者数   平均在院日数   平均年齢 
 軽症 41 12.17 56.71
 中等症 137 15.19 79.92
 重症 42 23.86 83.93
 超重症
 不明

集計方法と定義:市中肺炎とは、普段の社会生活の中でかかる肺炎のことであり、成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類を用いて集計しています。
 この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外です。また、年齢が16歳未満の患者様も対象外としています。
 当院の患者年齢区分は70歳以上が約70%を占めていることもあり、平均年齢は高い傾向にあります。
 湖北医療圏の呼吸器医療を担っており、重症・超重症患者の受け入れ・加療も行っています。

 

脳梗塞の患者数等
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 発症日から   患者数   平均在院日数   平均年齢   転院率 
3日以内 127 43.62 80.17 7.43
その他 21 29.05 83.19 0.68

集計方法と定義:医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞の患者様を対象として、その発症から入院までの日数別に症例数を算出しています。
 脳梗塞とは脳に栄養を与える動脈の閉塞、または狭窄のため脳虚血を来たし、脳組織が酸素または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になることをいいます。この指標では、発症の違いによる転院率、入院期間の違い等について示しています。
 当院では、87%の方が発症から3日以内に治療を受けています。
 当院では、回復期リハビリテーション病棟を有しており、平均在院日数は比較的長く、転院率は少なくなっています。

 

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
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■外科

 Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 66 1.56 7.18 0.00% 70.8  
K634

腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)

58 1.64 4.14 0.00% 70.67  
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 45 0.98 5.56 0.00% 64.16  
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 42 4.1 11.6 0.00% 74.79  
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 18 1.72 4.61 0.00% 77.17  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位5症例を示しています。
 腹腔鏡下手術は小さな創で行う患者さんに優しい手術であり、かつ非常に細かいところまで詳しく観察し精緻な手術が可能となる方法です。
 胆嚢良性疾患に対する治療法は手術療法が中心です。胆嚢に対する手術は胆嚢摘出術であり、当院ではそのほとんどを腹腔鏡下に手術しています。
 鼠径ヘルニアは「脱腸」と呼ばれる疾患で、足の付け根付近筋肉が弱くなり腫れてきます。その弱った個所に人工の補強材をあてる手術が行われます。当院ではその7割以上を腹腔鏡下に手術しており、一度の手術で同じ創から左右両側のヘルニアを同時に治療することも可能です。
 結腸悪性腫瘍切除術、胃の悪性腫瘍切除術を含め、これらの手術のほとんどを腹腔鏡下に手術しています。低侵襲かつ精緻な手術が可能な腹腔鏡下手術を行うことで、患者さんに優しいだけでなくしっかりと治せる手術が行えるように取り組んでいます。大腸がんを対象として、早期回復プログラム(ERAS)を導入しています。様々な医療スタッフが入院前から介入治療を開始し、合併症を生じることなく早期に退院していただくプログラムです。
 悪性度の高いスキルス胃癌を対象とした「医師主導治験」を現在実施しており、新規治療法開発を目指しています。
 乳癌の早期診断・治療にも取り組んでいます。乳房を全摘出することなく、乳頭・乳輪を残して乳房の変形が軽度になるようにする「乳房部分切除術」や、転移をしやすい腋窩(脇の下)のリンパ節を手術中に診断し、転移の有無によって腋窩リンパ節郭清を省略するなどの縮小手術を行っています。

 

■整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 214 1.53 21.78 0.47% 72.64  
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 98 1.02 32.3 4.08% 84.65  
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 48 2.25 33.25 8.33% 84.81  

K0462

骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 32 1.47 8.53 0.00% 73.06  
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓形成 31 2.32 27.65 0.00% 70.61  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位5症例を示しています。
 外傷疾患は早急な手術療法が必要ですが、慢性疾患の場合は基本的に保存療法を第一選択としています。保存療法とは内服や注射といった薬物による治療、またはリハビリテーションや装具を用いた治療を意味します。手術療法では膝関節や股関節の人工関節置換入れ替え手術を多数行っています。
 術後のリハビリを翌日から(土日も含めて)円滑に行い、患者さんの不安を和らげるために専任の医師と看護師を配置しています。
 全身状態に不安のある患者さんも積極的に受け入れ、早期に日常生活動作が行えるよう治療を行っています。

 

■脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス

K164-2

慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術

36

1.22 17.47 5.56% 82.92  
K1781 脳血管内手術 1箇所 11 0.73 24.18 18.18% 68.82  
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 10 56 51.2 10.00% 74.00  
 
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位3症例を示しています。
 手術別指標では、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術の件数が比較的多く、術前・術後日数ともにコンパクトに収めています。これは、迅速な手術対応と効率的な回復管理を意識した診療プロセスの成果と捉えています。
 また、脳血管内治療症例の術後日数・転院率からは、当院が重症例や高リスク症例に対しても安定した術後管理体制を維持していることが読み取れます。
 当科では、脳血管撮影時に遠位橈骨動脈穿刺を第一選択とし、患者様の身体的負担を軽減する低侵襲化を進めています。この手法を用いた腫瘍塞栓術は学術論文としても報告しており、安全性と技術力の両立を目指した診療を行っています。

 

■呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) 32 3.22 4.97 3.13% 40.94  
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 27 1 5.96 0.00% 74.30  
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 15 1.4 9 0.00% 76.13  
K5132 胸腔鏡下肺切除術 部分切除 12 1.25 5.5 0.00% 59  
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位4症例を示しています。
 胸腔鏡を用いた手術を推奨し、低侵襲で術後早期に退院可能な治療を行っています。
 症例によっては、腹部外科や心臓血管外科といった関係各科と対応した拡大手術も行っています。

 

■心臓血管外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K617-6 下肢静脈瘤血管内塞栓術 54 0.00 0.00 0.00% 71.63  
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 35 0.00 0.00 0.00% 65.54  
K5612ロ ステントグラフト内挿術 1以外の場合 腹部大動脈 13 1.00 8.31 0.00% 79.23  
K5603ニ 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 上行大動脈及び弓部大動脈の同時手術 その他のもの 10 0.6 64.2 10.00% 66.8  
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位4症例を示しています。
 当院では、下肢動脈瘤に対して積極的に低侵襲治療である血管内治療を行っています。日帰り入院手術で、血管内焼灼術または血管内塞栓術を行います。必要な方には、後日外来治療で硬化療法を追加し、遠隔期の再発を防ぎます。
 慢性腎不全による透析治療が必要な場合、手首付近の細い動脈と静脈を繋ぎ内シャントを作成しています。
 大動脈瘤に対しては患者さんの全身状態を考慮して、開胸・開腹による人工血管置換術あるいは血管内ステント留置術を選択しています。
 心臓弁膜症の中でも僧帽弁閉鎖不全症に対しては自己組織を残す弁形成術を第一選択に行っています。

 

■眼科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 559 0.04 0.8 0.36% 75.86  
K2682イ 緑内障手術 流出路再建術 眼内法 32 0.34 1.38 0.00% 73.66  
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 16 0.5 3.56 0.00% 66.25  
K279

硝子体切除術

11 0.09 0.82 0.00% 72.82  
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位4症例を示しています。
 当院では主に白内障、網膜硝子体疾患、緑内障に対して手術加療を行っております。
 白内障は片眼で日帰りか一泊二日の入院期間になります。両眼手術をする方は第一眼の手術後、1から2週の間を空けて第二眼の手術を行います。ほぼ全ての症例を切開創2.4mmの小切開手術で対応しております。
 網膜硝子体疾患では黄斑前膜、黄斑円孔、裂孔原性網膜剥離、硝子体出血などに対して硝子体手術を行っおります。術後眼内にガスを入れて俯きが必要となる黄斑円孔、裂孔原性網膜剥離等では約2週間の入院となり、それ以外の疾患では約1週間の入院となります。
 緑内障では眼圧、病期、病態に基づいて術式を選択しており、線維柱帯切除術で1から2週間、線維柱帯切開術で1週間前後の入院となります。

 

■耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 19 1.05 7.84 0.00% 43.21  
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術)  
K368 扁桃周囲膿瘍切開術  
 
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」表示しています。
 慢性扁桃炎やIgA腎症の治療として口蓋扁桃摘出術を多く行っています。
 近年は真珠腫性中耳炎・慢性中耳炎に対して鼓室形成術が増えています。

 

■泌尿器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 62 2.45 3.15 0.00% 63.95  
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 49 1.55 3.45 0.00% 77.78  
K8411 経尿道的的前立腺手術 電解質溶液利用のもの 19 3.79 5.63 0.00% 77.37  
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 13 2.23 8.23 0.00% 66.54  
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 10 0.00 1.00 0.00% 61.8  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位5症例を示しています。
 経尿道的尿路結石除去術については、尿管鏡を尿管や腎まで挿入し、直接結石を確認しながらレーザーを用いて破砕します。直接観察することで確実に砕石することが可能になります。
 膀胱悪性腫瘍手術についても早期悪性の割合が高く、内視鏡的手術を多く行っています。低侵襲性の治療を行うことで短期入院を実現し、通常の生活への復帰を促進しています。

 

■循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 208 1.74 2.39 0.00% 75.39  
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 137 2.23 4.61 2.19% 73.97  
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 122 1.09 10.01 0.00% 70.75  
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 108 2.09 8.22 0.93% 78.31  
K5483

経皮的冠動脈形成術(特殊カテーテルによるもの)  アテローム切除アブレーション式血管形成術用カテーテルによるもの

87 2.40 4.60 1.15% 76.14  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位5症例を示しています。
 当科は湖北唯一の循環器センターとして、PCI(経皮的冠動脈カテーテル手術)、EVT(末梢動脈カテーテル手術)、頻脈性不整脈に対するカテーテルアブレーション、徐脈性不整脈に対するペースメーカー手術、致死性不整脈に対する植え込み型除細動器手術、慢性心不全に対する心臓再同期療法、重症大動脈弁狭窄症に対するBAV(経皮的大動脈弁拡張術)など、循環器領域の先端手術を担当しています。これらの患者は大学病院へ移送されることもなく、ほぼ全て当科で治療を完結しています。
 一方で、90歳前後の超高齢心不全患者も多い土地柄であり、腎機能低下やフレイルを併発している困難症例が多く、各種薬物療法を駆使して当院や地域の外来管理へつなげています。

 

■腎臓代謝内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 33 0.52 2.58 3.03% 75.61  
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 12 11.67 3.5 0.00% 72.92  
K3772 口蓋扁桃手術 摘出  
 
 

※患者数が10件未満の症例は、「ー」表示しています。

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位3症例を示しています。
 「内シャント」とは透析を行うための血管です。この血管が狭窄や閉塞したりすると、十分な透析が出来なくなります。その際、風船(バルーン)のついたカテーテルで、血管内の狭くなった部分を拡張します。通常1泊2日で対応しています。急な透析導入の際は、シャントが作られていないため、入院中に心臓血管外科にシャント作成の依頼をし、対応しています。

 

■消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 207 0.94 1.52 0.00% 69.11  
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 100 2.18 9.87 1.00% 78.87  
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 51 0.98 5.12 0.00% 73.69  
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm以上 31 0.23 1.71 0.00% 72.42  
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 27 1.22 4.63 0.00% 74.22  

集計方法と定義:診療科別に症例数の多い手術について上位5症例を示しています。
 消化器内科で行われる内視鏡的治療で最も多いのが大腸ポリープ(腺腫)の内視鏡的切除です。比較的大きいポリープや出血のリスクが高い場合は入院で対応しています。
 また、吐血や下血などの症状に対し、内視鏡を用いて胃や小腸・大腸の出血部分をクリップや粘膜の焼灼により止血を図る内視鏡的消化管止血術も行っています。
 早期の食道がん、胃がん、大腸がんについては、内視鏡での切除(内視鏡的粘膜下層剥離術)も施行しています。

 

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
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DPC 傷病名  入院契機   症例数   発生率 
 130100  播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.00%
異なる 2 0.02%
180010 敗血症 同一 14 0.17%
異なる 31 0.38%
180035 その他の真菌感染症 同一 0 0.00%
異なる 3 0.04%
180040 手術・処置等の合併症 同一 23 0.28%
異なる 4 0.05%

集計方法と定義:最も医療資源を投入した傷病名が「播種性血管内凝固症候群」、「敗血症」、「その他の真菌感染症」および「手術・処置等の合併症」について患者数を算出し、全入院患者に対する発症率を算出しています。医療資源を最も投入した傷病名と入院のきっかけとなった傷病名が同一か否かで集計しています。
 この指標は、医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの、少しでも改善すべきものとして、重篤な疾患である上記疾患の発症率を示しています。手術や処置、検査などを行う場合には、起こり得る合併症について事前に患者様に説明をし、同意をいただいた上で施行しています。

 

 医療の質指標

リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
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肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数 分子:分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数 割合
962 897 93.24%

 肺血栓塞栓症は、エコノミークラス症候群とも言われ、血のかたまり(血栓)が肺動脈に詰まり、呼吸困難や胸痛を引き起こし、死に至ることもある疾患です。周術期の肺血栓塞栓症予防策は、手術前に患者さんに説明を行った上で、発症リスク評価に応じた予防方法を選択し、発生防止に取り組んでいます。長期臥床でも発症することが多く、発症後1時間以内の突然死の割合が高くなっており、発症予防対策が重要になってきます。当院では肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した入院患者さんに対して、予防対策を90%以上実施しています。

 

血液培養2セット実施率
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分母:血液培養オーダー日数 分子:分母のうち、血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数 割合
1,354 1,231 90.92%

 血液培養検査は患者さんの血液中に感染したウィルスや細菌を特定し、最適な治療を選択するうえで重要な検査です。病原菌は血流中に常時存在するわけではないため、1セットの検査だけでは原因菌を検出できる確率が限られてしまいます。そのため血液培養検査では別々の部位から2セット以上採取することが推奨されています。当院の実施率は約90%と高い割合で実施しています。

 

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
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分母:広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数 分子:分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数 割合
779 552 70.86%

 近年、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加しています。
不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、抗菌薬投与前の適切な培養検査を実施し耐性化を予防しています。
当院では抗菌薬適正使用支援チーム(AST)を組織し適切な抗菌薬使用となるよう取り組んでいます。

 

転倒・転落発生率

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分母:退院患者の在院日数の総和もしくは入院患者延べ数

分子:退院患者に発生した転倒・転落件数 

割合 
104,799 310 2.96%

 入院患者の転倒転落は、患者様が自立的に活動される限り完全に防ぎきれるものではありませんが、骨折や内出血などのリスクがあります。医療安全委員会では転倒転落防止班よる活動を通じて、環境の整備や患者様の行動を予測した未然防止策について検討し発生率を減らすための対策を行っています。


転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

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分母:退院患者の在院日数の総和もしくは入院患者延べ数

分子:退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落の発生件数

割合

104,799 7 0.07%

インシデント影響度分類レベル3b以上とは濃厚な治療を必要とした有害事象を指します。
発生事象については検証を徹底し再発防止に向け、前述の転倒転落対策を含め対策を講じています。

手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

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分母:全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数 分子:分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数 割合
1,276 1,238 97.02%

手術開始前1時間以内に適切な抗菌薬を投与することにより、手術部位感染を予防し、入院期間延長を抑えることができると言われています。当院では高い水準で実施しています。

d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

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分母:退院患者の在院日数の総和もしくは除外条件に該当する患者を除いた入院患者延べ数 分子:褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数 割合
100,988 105 0.10%

 褥瘡は患者のQOL低下を来すとともに感染を引き起こす場合は治療が長期に及び、結果的に在院日数の長期化にもつながります。入院時より褥瘡スクリーニング、定期的観察を行い早期発見、褥瘡対策に努めています。褥瘡を発症されている患者には認定看護師をはじめとしたチームによるケアを行い最適な療養環境で療養できるよう努めています。

65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

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分母:65歳以上の退院患者数 分子:分子:分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数 割合  
6,299 6,032 95.76%

 管理栄養士により入院時に栄養状態を評価することで、入院中に必要な栄養に関する問題点を明確にすることができ適切な栄養介入を行います。早期に低栄養リスクを評価し適切な介入をすることで、疾患の回復や予後改善につなげています。

身体的拘束の実

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分母:退院患者の在院日数の総和 分子:分母のうち、身体的拘束日数の総和 割合
104,799 5,210 4.97%

 身体拘束の際にはマニュアルに沿って必要性の判断等を行い実施しています。身体の自由を身体的拘束によって妨げることは患者の尊厳を損なう行為であり、代替方法が見出されるまでのやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切替えるよう努めています。
 「患者の行動の自由を制限しているかどうか」と患者に向きあい、アセスメントを十分に行い、患者・家族・関係者等で協議し、身体拘束廃止・防止に向けた取組みを定期的に見直し、改善していくことで医療の質の向上に繋げています。

更新履歴

2025年9月30日 令和6年度「病院情報の公表」を掲載

 

 

 

 

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